インド株価はまだ上がるのか?3つのリスクと買うタイミングを検証してみた

数年前からインドの市場性が注目され、確かに、株価上昇率や今後の人口見込みから言うと、インドが今後日本よりも成長していくことは間違いなさそうです。株指数であるSENSEXもこの2-3年大幅に上昇しています。証券会社でもインドへの投資信託やETFをお勧めしているようですが、今このタイミングで買うのはどうなんだろう??ということで調べてみました。

インド市場性

人口が増えていく(しかも若者世代が多い)

よく知られている話ではありますが、インド総人口は2025年頃に中国を上回る見通しです。しかも、80年以降に生まれた若者世代が人口の60%を占めています。中国は一人っ子政策の影響で、すでに高齢化が始まっていると言われている一方、インドは人口も多く、若者世代が多いのが特徴で、これはかなりの経済推進力となると予想されています。

GDP成長余地が大きい

インドの一人当たりのGDPは、2016年実績で$1,723しかありません。まだまだ貧しいということだと思いますが、その分成長の余地があると言えます。日本が$38,917、中国が$8,113であることを考えると、かなりの成長余地があると思われます。またインド人のハングリー精神を見ていると、すぐに追いつかれるのでは、という気がします。

モディ首相が進める構造改革

2014年に就任したモディ首相の構造改革は、モディノミクスと呼ばれ、世界的にも評価されています。

  • 2016年秋に高額紙幣を廃止、偽札・脱税の撲滅に効果を奏した

インドには、なんとGDPの3割ものブラックマーケットが存在すると言われており、ここには課税も出来ていなかった。これに対して、高額紙幣を即日廃止し、銀行に預けなければ無効にするというドラスティックなやり方で、表にあぶり出し、汚職政治家や小金持ちなどを一掃した。

  • 2017年7月にGSTを導入

GSTとは、goods and services taxと呼ばれる物品サービス税(日本で言うところの消費税のようなもの)のこと。今までは州ごとに課税されおり、例えば東京から埼玉にものを運ぶのに税金をいちいち払わなければならなかった!これを改革し、全国統一の消費税を導入。

ちなみに、インド首相の任期は5年で、2019年までが第一期となっています。最近与党が議席数を増やし、ねじれ国会を解消したことから、2期目もあるかもしれません。そうすると、2024年までの長期政権となり安定した政権運営が見込まれます。

IMFのインド成長見通し7%以上

国際通貨基金(IMF)は、インドの2017/18年度(17年4月~18年3月)の経済成長率が7.2%に達するとの見通しを示しました。18/19年度については7.7%と予測しています。

中国の成長率が6%台後半と予想されていますが、それを上回る勢いとなっています。

ということで、中長期的には、まだまだ成長していきそうなインド。ただ、株は割高になってきているのでは、という懸念もあります。

インド株はまだ上がるのか

専門家が指摘する3つのリスク

ファンダメンタルを見ると、中長期的には堅調に上昇していきそうなインド株ですが、専門家は3つのリスクを指摘しています。

  • トランプ政権…トランプ大統領はインド人のITエンジニア向けビザの発給を制限しようとしている
  • 原油価格の上昇…過去2年ほど、原油価格が下落しており、インド経済の回復を大きく後押ししてきましたが、再び高騰すると改革が減速しかねない。
  • 米国利上げペース…インドからの資金流出を招く恐れがある。

原油価格の上昇

2016年頭には$30/バレルだった原油価格が、2017年9月には$57と倍近くまで上昇しています。数々の要因があるようですが、一つには、イラク北部で行われたクルド人自治区の独立を問う住民投票があります。イラク北部のクルド人は、キルクーク油田を実効支配しており、同自治区の産油量は日量65万バレル前後とされ、イラクの1割強を占める規模です。

また、中長期的には、2019年までに需給のバランスで、供給不足に陥る可能性も示唆されています。

軟調な原油価格が続く時期は需要拡大と供給縮小で終わりを迎えつつある。独立系石油商社で世界3位のトラフィギュラ・グループが26日、こうした見方を示した。

同社のグローバル・マーケット・リスク共同責任者ベン・ルコック氏はシンガポールでS&Pグローバル・プラッツが開催しているアジア太平洋石油会議(APPEC)で、世界市場は2019年までに供給不足に陥る可能性があると予想。世界で最も石油消費が伸びているインドを中心に需要は強含むとみる一方、供給は日量900万バレル減少する恐れもあるとの見方を示した。

BloomburgのHPより引用。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-09-26/OWVNLZ6S972901

インドは、産油国ではなく、輸入国であることから、影響はかなり大きいと思われます。

米国利上げペース

2017年9月のFOMCで年内の利上げがほぼ確実になったことを受け、新興国からの資金流出が懸念されています。また、資金流出という意味では、北朝鮮情勢などリスクが意識されると、海外資金が流出する傾向にあり、リスク資産であるということは認識しておく必要があります。

まとめ

  • インドのファンダメンタルは強く、中長期では成長が見込める。株価も上がる可能性が高そう。
  • ただし、足元ではリスクもあり、現在の株価は高水準であるため、購入にはタイミングを図る必要がある(逆に落ちたところが買いのチャンスかもしれない)。

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